Cloth×Close 〜ボクがくぃ〜ん！？〜@Catear

ヒロイン全員女装っ娘という「商業でやってけるほど売れるの？」とつい疑問になってしまうエロゲです。

「伝統」の一言で男子校なのにミスコンをしなければならないというカッ飛んだ展開ながら、意外にや普通のお話でした。

概要

付属物は、トールケースにCD-ROM一枚、簡潔なマニュアル、美少女ゲームアワード2006のシリアルコード、パッケと同じ柄のポストカード。
インストール容量は640MB。標準・最大の切り替えはなし。
ホイールクリックによるバックログ、音声再生などシステム面では一通りのものはそろっています。4年ほど前のエロゲ風ですがADVゲームとして不足はありません。
セーブ箇所は100個まで。セーブ時の画面とセーブ日時が保存されます。
Ctrlでスキップ可、オートスキップ機能もあります。

プレイ時間は1キャラあたり約5時間、共通部分が多いんで既読をスキップすると3時間ほどでコンプ可。
CGは一人当たり15〜20枚(差分含まず)。今風の塗りです。萌え絵でありながら「男の子が女性の服を着ている」ことが一目見てわかる絵というのはなかなかすごいことだと思います。

BGMは5曲、ノーマル・ﾊｧﾊｧ・深刻・EDのみ。これといって特徴はありません。

回想・閲覧

ｾｸﾛｽのみならずEDやただの女装シーンまでもがすべて回想シーンに存在します。しぶしぶ女性の服を着て「似合ってるよ」などと言われて真っ赤になる少年はいいものです。

シナリオ

クラス代表で女装することになったヒロインたちと文化祭までの10日間、特訓をしていくなかで懇ろになっていく話です。「実は女の子でした」的なオチはありません。欝や泣き、猟奇といった黒い展開もありません。
下着イベントはありますが、これといって化粧に関する描写はありません。女装の際の下準備などが気になる人はあきらめましょう。

ただし、ちょっと短く、テキスト描写も薄めです。定価9240円ですが、この値段でこのボリュームはちょっと。せめてゲーム期間を1.5倍にしてイベントを増やすなり5240円くらいで売ってもらいたいものです。
主人公はちょっとギャグのセンスが古臭く、しばしば空回りし遠まわしな表現を好みますがこれといって嫌味はなく、彼の言動がプレイの支障になることはないでしょう。
「眠気覚ましに自分に渇を入れる」といって「ホッ、ホッ、ホアー！！」と叫びだしたときはどうしたものかと思ったけど。

声優

主人公以外フルボイス、ただしヒロインたちは女性声優が担当してます。
少年役という演技はあまりしてないような。声だけ聞けば普通のエロゲ。BLとも男性向けともどっちともつかずだなあ。

感想

システム・シナリオともに、数年前の学園物ADVゲームのような出来です。それこそ対応OSがMEまでしかないような。つまり２００６年発売のエロゲとしては萌え絵な凡作未満糞ゲー以上といったところ。「女装」という要素がなければ話題にもならなかったでしょう。それゆえに女装ｼｮﾀ物としてみればなかなかではあります。そもそも女装ｼｮﾀｹﾞｰが少ないので普通の萌えゲーのように比較するものがない、だけでもありますが。
テキスト描写の薄さとあいまってエロも大人しいものです。ハーレムなし、鬼畜なし、極端に変わったシチュエーションもありません。ただ、すべて女装しての着衣ｾｸﾛｽですので好きな人にはたまらないでしょう。基本的に薄め*1の和姦しかありません。セーラー服をきた少年が着衣のままスカートをたくしあげつつ到達してしまったり、体操服を着た少年をいじり倒したりとそれなりに捻ったシチュエーションが続きます。まあ濃厚な女装ｼｮﾀエロをお望みなら水仙花をプレイすべきでしょう。
当然ですがアナルセックス率100％なのでアナルｽｷｰにもお奨めです。
個人的に界と玲の実用性はなかなか高かったとだけ記しておきます。

あまりにニッチすぎることに不安があったのか、出だしや主人公のスチル出しなどがややボーイズラブ物っぽくもあり、展開やエロ描写はエロゲのそれというどっちつかずの印象はありますが、「女装少年」物を探している人であれば気になるほどものではないでしょう。

反面、予算の少なさなのか演出がかなりしょんぼり。実質4曲のBGMを使いまわしているため雰囲気にそぐわない音楽が流れたり、派手に転んだ音と机を勢いよく叩いた音と人と人とがぶつかった音が「パシン」という軽いSEで済まされていたり、微笑んでいるシーンなのに立ち絵はむっつりしていたりと細かいところが気になります。全体のコンセプトやグラフィック、主人公・ヒロインの言動を含めた雰囲気はよかっただけに残念です。

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女装×女の子
女装×男性
女装×女性

といった項目があるのはさすがCatearですね。

*1:女装という時点で濃すぎるという意見もある