魔法少女育成計画

魔法少女育成計画 (このライトノベルがすごい! 文庫)

大人気ソーシャルゲーム『魔法少女育成計画』は、数万人に一人の割合で本物の魔法少女を作り出す奇跡のゲームだった。幸運にも魔法の力を得て、充実した日々を送る少女たち。しかしある日、運営から「増えすぎた魔法少女を半分に減らす」という一方的な通告が届き、十六人の魔法少女による苛烈で無慈悲なサバイバルレースが幕を開けた……。第2回「このラノ」大賞・栗山千明賞受賞作家の遠藤浅蜊が贈る、マジカルサスペンスバトル!

　山田悠介を連想させる理不尽なあらすじにひかれ購入。買ってから「魔法少女vsヤクザの人か」と気づく。
　16人の魔法少女のバトルロワイヤルということで壮絶に殺しあう。彼女らの心理描写がねちっこくて丹念なグロ描写以上に読後感が悪い。後半でストーリーが加速しだしてから眼が離せなくなる展開。感想をググっていたら「暗黒系」と称されていたがまさにそのとおりではある。
　混沌とした狂気描写や、誰もが連想するアクティヴな設定をぶち壊す世界に読者を放り込む手法はうまいなあ。