ネタで買ってきたエロ小説たち

ネタ目的でしかエロ小説を買わない。初めて買ったエロ小説がスタートレック風味SFエロ小説だったせいか、そこでヘンな物つまり怪書の類、抜き用としては落第な物ばかり買いあさる性癖に目覚めてしまったようで。
以下、記憶を基に羅列。順番は適当です。一応、レーベル・作者ごとに並べてみた。

 僕の乏しい知識でもスタトレパロやってることがよくわかった一冊。主人公の乗る宇宙船がどうみてもエンタープライズ号です。本当に(ry
それ以外の小ネタもそんなんばっか。そのあたりを気にしなければ実用には耐えうると思う。

 上の続編。著者紹介欄でコスプレするほどのトレッキーと告白。主人公の乗る宇宙船がどうみてもエンタープライズ号で(ry

 300p超で上下二段組という圧倒的なボリューム。アニメ絵挿絵のエロ小説としては読み応えのある剣客物風テキスト・展開。スナッフ平気な人間も引いた虫責め・火責め・糞尿責め。どれをとってもナポレオンXXノベルスを語る上で外せない作品だとは思います。おそらく、このエントリで扱う小説の中で、もっとも抜き用途に向いているのがこれかと。ただし、14歳の悪役ヒロインが目を覆いたくなるような陵辱の挙句精神崩壊して川原乞食どもに連れて行かれるというエンドは悪い意味で印象に残るでしょう。メインヒロインは何気に幸せになってますけど。

 同じくJ・さいろの小説。相変わらず400p上下二段組という文章量。1300円もしたけど。14歳中学生がヒロインだけど主人公はその弟小学校五年生というかなり冒険的な設定。すごく透明。エロ小説としてやることはやってるんだけど違うジャンルの小説を読んでる気分になった。

 しっかりとミステリーをやっていた一冊。時は昭和74年、所は大日本帝国帝都東京。暗躍する怪人。ただのエロ小説で使うにはもったいない設定だと思った。

 以上四冊はシリーズ物。ただし、二巻以降は冒険活劇物にジャンル変更。巻を追うごとに雑な部分が目立つようになった記憶がある。基本的にエロ小説としての実用性を備えながらストーリーにも力を入れていた。私が好んで買っていたわりには抜き目的にも使えると思う。やたらと男が責められるシーンが多かったような気がする。魔法の木の枝を尿道に刺し込まれて射精も許されずに甚振られるとか。男女とも、薬で発情→絶頂寸前で焦らされる→自分から堕ちるというパターン。好きな人は好きそう。

 おそらくライトノベル系官能小説で最初に戦記物であることを前面に打ち出してきた小説。ぶっちゃけると「三十年戦争の主要人物の女性化物」。ヌルい戦史系アニオタであれば理解できる小ネタ満載。そういった元ネタ探しながら読むと面白いですね。エロ小説としては問題外ですけど。とりわけ、二冊目の大陸の女戦士での戦記的傾向は顕著。冬戦争やったり日本海海戦やったり。エロ描写よりも戦争・政争描写が濃くかつ量も多いという本末転倒っぷり。おしむらくはポーランド戦役で話が終わっている点。できれば本格的に大陸に介入するまで話を読みたかったんだけど、まあ売れなかったんでしょうかね。
2巻にてイラストが千之ナイフからクレージュポチ加藤に変更。
図付きで隊列の解説が載っている小説がまさかフランス書院の官能小説レーベルから出版されるとは思いませんでした。

 14歳DカップだったかEカップだったかの格闘美少女ユダヤの秘術・カバラ神拳を使って邪神召喚を目論むやつばらと戦う、という内容。クトゥルー物。一撃でKOされるクトゥルー神話史上最弱のダゴンがみられる。士郎政宗が「俺はエロをやりたいんだよ!」とばかりにCGでぐりぐりと表現したエロイラストが記憶に残る。やたらと触手とニプルファック描写が多かった希ガス

 ゲーム原作無視して作者が大暴走かました一冊。原作のぷにもえ絵から挿絵を鬼ノ仁に変更。作者がDTPを駆使して凝りまくった装丁や特殊フォントの多用、暴力的なテキスト、メタフィクションなオチ。これの前に佐藤友哉フリッカー式 鏡公彦にうってつけの殺人 (講談社ノベルス)を読んでいたこともあって、エロさえなければファウストあたりに連載されてても違和感はないと思った。
イラストがイラストだし、基本的に連続レイプ犯視点でエロシーンは語られるので実用性はそこまで低くない。「ピキピキピキ」という背景(htmlで背景に画像を設定したよう)にプレパラートを口中で噛み砕くヒロインのおかげであまり読み返したくない。

 陰茎がドリルになってしまった主人公が膣が穿孔型のメイドロボと一緒になって戦うとかなんかそんな感じ。「ドリルの溝がぴったりはまって気持ちいい!」とかそんなセリフだけでおなかいっぱい。敵ボスが主人公のドリルに心臓を貫かれて死亡という二次元ドリーム史上最低なエンドには失笑。でも、初期の二次元ドリームノベルスにしては失笑できるだけまだマシだったかも。他のは箸にも棒にも引っかからない駄作ばっかりだったし。

 「読めば読むほど鬱になる」というキャッチコピー通り、鬱展開ばかりで投げ出しそうになった。没になったエロゲ企画の流用らしいけど、2000年以前なら確かにそこそこウケたかもしれない。

 19世紀末から20世紀初頭のマルクス主義者達を、単なるまるくすたん萌えと風刺しているのは面白かった。彼ら(彼女ら)の執筆した本をただのまるくすたん萌え同人誌に喩えていたり。

 16歳現役高校生が書いた、ということで購入。普通に駄作。つうかあおぞら鈴音、エロゲやりすぎだろ。たとえていうなら、fengあたりが323系萌え絵絵師原画で適当に作りそうな内容。当然主題歌は佐藤裕美
これで新人賞だというのだから、他の応募作がどの程度だったのか察したい。一冊分原稿をきちんと書き上げるのはすごいと思うけど。

 実用性はわるくないよたぶん。お嬢様におもちゃにされてる主人公がディルドーで犯されるたりと徹底的に調教されるまで描写するとは思ってなかったし。SとMの交代にそれなりに伏線を張っていた。宇宙規模にスケールの拡大する結末はなかなかおもしろい。

 エロの指標が非エロレーベルから出たみなごろしの学園―デビル17〈1〉 (富士見ファンタジア文庫)という時点で実用性は(ry
架空戦記作家吉田親司ファン向け。

 この半年で買った中ではもっとも実用性が高いと思う。他がダメすぎるというか意図的に地雷を踏んでるんで当然ですけど。
 630円でかわいいゴスロリっ娘の挿絵にちょっとえっちな文章が付随してると思うと悪くない。表紙のローゼンパクリは笑った。



このほかにも、タイトルすら思い出せないけどただの地雷だった小説や、マンガと小説の融合を目指して見事に失敗したプレリュード文庫*1などがありましたが割愛。

こうしてまとめてみると、結構ネタ小説ばかり買ってるなあ。マドンナメイト文庫の怪作群*2はめんどいんで省略。酒見賢一語り手の事情 (文春文庫)は普通の本屋でも堂々と制服で買えるメイド官能小説としてもっと喧伝されてもいいものだと思うんだけど、なんであの内容が文學界に掲載されていたのかはよくわかんね。

*1:思いつきは悪くなかったんだろうけど、なにより小説もマンガもレベルが低すぎてダメだった。

*2:「美少女発情 秘密の快感実習」「発情期 ブルマ検査」「アイドル声優・僕の童貞喪失」